ビールの豆知識!とっておきの店を選ぶ方法と生と瓶について
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居酒屋系のお店のファーストドリンクでいちばん多いオーダーが生ビールだ。
ナマじゃなきゃビールじゃないという人は多い。
この人気者の生ビール、実はお店選びの重要な試金石ともなるのだ。
まず、生ビールがジョッキに注がれるまでの仕組みを説明しよう。
まずサーバのレバーを引くと、ガスボンベから送られてきた炭酸ガスがホースを通ってビール樽のビールを押し出す。押し出されたビールは、別のホースを通ってサーバに送られ、らせん状のラインを通りながら瞬間的に飲み頃の温度まで冷やされグラスに注がれるというシンプルな構造である。
では美味しい生ビールを作る条件とはなにか?
これは2つある。まずひとつは適切なガス圧。ビールの口当たりは溶け込む炭酸の割合により決まるが、これはビール樽の温度によって微妙な調節が必要になるのである。
そしてもうひとつは洗浄。ビール酵母には雑菌が繁殖しやすく、ビールの通り道であるホース部分を毎日、洗浄しないと澱がたまり味が劣化する。
この作業をやるかやらないかがビールの味を決定する最大の要因といっても過言ではない。
サーバのみならずグラスの洗浄も重要だ。グラスが汚れているとビールを注いだ時に、内側に気泡がついてしまい、そこからどんどん気が抜けていってしまうのである。またグラスもビールの温度と同じくらいに冷やしてあることが美味しい生ビールを作る重要な条件だ。
最後に注ぎ方のテクニックが加われば完壁な生ビールが完成する。
たかが1杯の生ビールに、ここまで手間ひまがかけられる店はサービスも料理も総じてレベルが高い。
2.現在、日本のビール生産量は世界で7位。メーカーの製造技術も年々アップしており、世界でも最高ランクの水準になっていると言ってもよいだろう。
このビールだが、飲食店で頼む場合、ビンか生の2種類の選択になる。
ここでどちらかを選ぶことになるのだが、相対的に考えるなら絶対に瓶ビールをおすすめしたい。
いちばんの理由は量と値段の関係。
生ビールが供されるのは主にジョッキだが、このジョッキの大きさが店により異なるのだ。中ジョッキの場合だと300 、435 、450 、500などのバリエーションがある。
例えば、A店の中ジョッキの容量は、いちばん見かける435のジョッキで値段は500円。一般的に生ビールのジョッキのビールと泡の理想の比率と言われている7対3で考えると、ビールの容量は305になる。なんと普通の缶ビールの容量350やビールの小瓶の容量334よりも少なくなってしまうのだ。
A店では、瓶ビールの大瓶は530円。容量はもちろんまるまる633。
大瓶2本、1266で1060円。
中生4杯、1220で2000円。
圧倒的に瓶ビールの方が得だということがわかる。
また味の問題だが、メーカーによる生ビールの生の定義は熱処理をしていないビールのことで、これは缶ビールにも瓶ビールにも生ビールにも当てはまる。
つまり、基本的にビールの中身に違いはないのだ。差があるとすれば店舗の生ビールサーバの管理状態によって鮮度と炭酸ガスの割合が若干違うこと。この場合、各人の味覚によって美味しさが変わるので、安定した味を求めるならやはり瓶ビールがいちばんである。