エルゴジェニックを使ってスポーツのパフォーマンスを高めよう
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スポーツやトレーニングをしている人は、運動をしていない人よりもたくさんの栄養が必要になります。エネルギーや体づくりに必要な栄養素はもちろんですが、運動することでビタミンやミネラルの消費量も増えるので、運動をしている人は、そうでない人よりもたくさんの栄養摂取を心がけなければなりません。
その意味でも、スポーツ選手にとってサプリメントは心強い味方になってくれるはずです。また、サプリメントは「栄養補助食品」であり、さらにもうひとつ大切な意味を持っています。それは「競技力を高める戦略的な補助食品」であるという点です。
栄養素には、体をつくる材料になったり、スタミナの元になったりと、さまざまな働きがあります。その働きに着目して、よりスポーツに効果的に利用しようというのが、サプリメントのもうひとつの側面です。
たとえばスポーツ選手は、記録や成績を出すために「もっと瞬発力を高めたい」「スタミナ・持久力をつけたい」「筋肉をつけたい」と思っているでしょうし、 一般の人でも「スリムになりたい」「もっと太って体格を良くしたい」と思っている人がいると思います。そのような目標を効率よく達成するために、栄養素の働きを利用するのです。ただ栄養を補助するだけでなく、どのサプリメントをどのような目的で、いつ、どれくらい摂取するかによって、サプリメントは戦略的な補助食品にもなるというわけです。
日本ではこれもサプリメントと呼んでひと括りにしていますが、アメリカでは、このような目的で開発されたスポーツフーズのことを「エルゴジェニック」(ergogenic)と呼んでいます。運動生理学や運動生化学の見地から考えられたものを、アメリカではそのように区別して呼んでいるのです。
たとえばスピードスケートの世界では、より記録を伸ばすために、従来の靴から踵を切り離せる「スラップスケート」と呼ばれる靴が開発され、今では多くの選手が使用するまでに至っています。エルゴジェニックは、言ってみればこのスラップスケートのようなもの。必要な栄養素を摂取することは「従来の靴」を履いて走ることと同じですが、より戦略的。効果的な栄養の摂取方法を取り入れるエルゴジェニックは、「スラップスケート」を履いて記録を出すことに似ています。
このエルゴジェニックには、おもに筋肉のエネルギー源となるマルトデキストリン、クレアチンやBCAA (分岐鎖アミノ酸)などが挙げられますが、プロテインも使い方次第では充分エルゴジェニックになり得ます。
「単なる食事」「単なる栄養補助食品」と考えている人もいるかもしれませんが、栄養の摂取ひとつとってみても、体づくりや運動能力に大きな差が出るということを理解しておく必要があるでしょう。
2.エルゴジェニック
エルゴジェニックとは、ergo「仕事量」を、genic「産み出す」という意味から生まれた言葉で、その人の持つ運動パフォーマンス(成果)を達成するサプリメント、という意味で用いられます。つまり、競技力を向上するうえで有効と考えられる物質あるいは手段を、エルゴジェニックと呼んでいるのです。
競技力向上の要素としては、エネルギー生産系(瞬発力から持久力まで)、回復系(疲労あるいはスポーツ障害からの回復)、力学系(エネルギーの効率的な発揮のための筋量増加あるいは体脂肪減少)が考えられており、これらを高めるために、栄養学的、薬理学的、生理学的、心理学的、バイオメカニクス的エルゴジェニックが分類されています。たとえば、持久力向上に有効な糖質・マルトデキストリンや、瞬発力の持続的発揮や筋量増加のためのクレアチンなどは、典型的なエルゴジェニックと言えるでしょう。
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