嫌いな人の取り扱い方法を性格のタイプに分けて紹介|その3
都合が悪くなると笑顔でごまかし、結局自分で後始末ができない人
印象は穏やかでいい人、あまり目立たず常に人の輪の中にいてニコニコと笑っているというものでしょう。
しかし、この手の部下を持つあなたは、相手がどんなに忙しい時でも笑顔でいるのを見ると、不吉な予感にさいなまれてしまうのです。
相手は、地道にコツコツと物事をこなし、部内でもしっかり者という評価を受けています。が、人から頼まれると自分がどんな状況にいるかも忘れて引き受けてしまうので、残業続きになって目の下にクマを作っていることもしばしば。
そんな部下の性格をおもいやって、相手に任せている仕事を誰かに回すように言うと、「大丈夫ですから」と笑顔で答えます。
しかし、どう考えても大丈夫とは思えないあなたは念のため、「終わっているところまで見せてくれ」と言うと、まだ下書き段階なので見せるわけにはいかないと譲りません。
仕方なくそれ以上追及せずに期日を迎え、書類を持ってくるように言うと、うなだれた様子で「書類を電車に忘れてしまいました」と報告しに来ます。「コンピュータに残っているデータでなんとかなるだろ」と一喝すると、ようやく「本当にすみません」と、まだ何もできていないことを涙目で告白するのです。「なぜもっと早く言わなかったんだ! 」と怒鳴ったところで後の祭り。急遽、総動員で書類作成をするハメになるのです。もちろん、あなたの監督不行き届きの責任は免れません。
自分の思い通りに行かない途中で投げ出す忍耐力のない人
物事に積極的で、興味のあることに対してはズバ抜けた行動力を見せる相手。ちょっとだけの付き合いなら、話題も豊富でおもしろいかもしれません。
しかし、常に一緒に行動しなければならないとなると、とてもじゃないが、素直にその人物像を受け入れるわけにはいかないはずです。もちろん行動力があって頼りになる部分がないわけではありません。が、相手の場合それが長持ちしないのが悩みのタネ。
何か計算外のトラブルが発生したり、気に入らないことが出てくると、今まで嬉々として仕事をしていた相手が、みるみるその色を失っていきます。いつもは大ざっぱで細かいことを気にせず、迷惑なくらいガンガン行動するのに、頭を抱えて机に向かったきり動こうとせず、ため息ばかりをつくのです。
それでも何とか事態を収拾しようと努力し、あなたも力を貸すのですが、相手はその場を収拾しようとするどころか、「どうでもいい。なるようになる」という、無責任極まりない態度に出てきます。
今までの活動的な性格さえ疑ってしまうくらい無気力になり、何を聞いても上の空。しかし、あなたとしては仕事なので、放り出すわけにもいかず、根気よく原因究明や責任問題を追及します。すると、相手は急に「ああ、何でもかんでも悪いのは全部私」とふてくされた上に逆ギレし、すべてを投げ出して席を立ってしまいます。
結局、プロジェクトは宙に浮き、あなたの努力は水の泡と化すのです。
正義感を振りかぎして人を非難し、自分か優位に立とうとする人
やっとひと息つけると思って喫煙スペースに行こうとすると、見計らったかのように声をかけてきます。「悪いけど、ちょっといい? 」。これがまたどうでもいい話ばかりで、どう考えても嫌がらせとしか思えません。
しかし、最近の禁煙ムードに押されて、喫煙派は非常に肩身が狭い思いをしている上に、デスクを離れて喫煙スペースまで行かなくてはならないという引け目もあります。すると相手は追い討ちをかけるように、「いっそのこと禁煙でもしたら?だいたい1日のうち何回タバコ休憩とってるの? 」などと、痛いところを突いてきます。
そして、「先進国では考えられない」「そのタバコのせいで、ずいぶん無駄な時間を費やしている」など、いかにももっともなことを言って正義感を振りかぎしてくるのです。あなたにすれば、「お前に言われる筋合いはない」と、言いたいところ。
さらに相手は1年前まで、指折りのヘビースモーカーだったりするから納得がいきません。
また、残業している時に気分転換と思ってほんの少しパソコンでゲームをやっているのを見ようものなら、鬼の首を取ったかのように「仕事かと思えばゲームか、いいよなそれで残業代がもらえるんだから」。そして飲み会などで、あなたが仕事のグチをこぼすと、すかさず「残業しながらゲームしてるんだろ」と水をさしてきます。とにかく相手は人のちょっとした不正を見つけては、正義を振りかざしてくるのです。
やたらと人の意見にうなずき、取り入ろうとする人
トイレや自動販売機に行く時など、気がつくと金魚のフン状態で常にあなたの後をついて回る。あなたの持ち物で気に入ったものがあると、どこで買ったのかをしつこく聞き、次の日には全く同じものを持ってきてうれしそうに見せびらかす。
あなたの言ったことにいちいち「私もそう思う?」と同調して気をひこうとする、などなど…。たとえ女性でも「なんでそんなに女々しいわけ?」と言いたくなる人がいませんか?ストーカーまがいの行動に露骨に嫌な顔をしても、ひるむことなくしつこく付きまとう相手には、さすがのあなたもブチ切れ寸前。
うっとうしいを通り過ぎて、怖い存在になりつつあります。これ以上付きまとわれるのを避けようと、「私はあなたとは合わないよ」とやんわり距離をおこうとしても、「気遣ってくれてありがとう。でも私はいいの」と勝手な解釈で一歩も引きません。
それどころか「私って誤解されやすいのかな」と、逆に相談を持ちかけてくる始末。さらに、どんなに嫌味を言おうと聞く耳持たず。「私ってからかわれやすいの」と軽くいなしながら、みんなのマスコット的な存在であることを強調し、暗に自分は人から好かれていることを自慢しようとします。
結局、この人には何を言おうと「暖簾に腕押し」、「糠に釘」。すべて自分にとっていいように解釈するので、興味の対象が他の人に移るまで、あなたはなすすべがないのです。
「謝れ」と言うくせに、謝ると今度は怒り出す人
あなたを呼びつけると「これを書いたのはお前か?」と、書類を持った手をあなたの目の前で揺らせて見せる上司。しかも、あなたが目の前にいるにもかかわらず、この出来事を職場全員に知らしめるかのような大声で。
さらに、こうなったいきさつを説明しようとするあなたの言葉をさえぎって、「言い訳はいい。この書類はお前が書いたんだな」と念を押してきます。こうなってしまうと、自分の非を認めるより他に手立てはありません。この人の説教は、このように自分の絶対的な権力をあなたに見せつけてから始まるのです。
そしてあなたが間違っていようがいまいが関係なしに、「謝れ」と謝罪を強制してきます。どうしてそれを書いたのかを説明しようとしても、「そのひと言ですべて丸く収まるんだから」ともっともらしい誘い文句で、何とか謝罪の言葉を引っ張り出そうとします。
だんだん面倒くさくなってきてあなたが謝ると、今度は「気持ちがこもってない」だとか「真剣さが足りない」などと言い始めます。挙句の果ては「謝ればいいってもんじゃないんだ」と怒り出す始末。無理が通れば道理が引っ込むとはこのことです。
結局、相手は思う存分怒鳴り散らした後、あなたの弁明も聞かずに、捨てゼリフを残して席を立ってしまいます。
会ったらすぐにお友達。都合のいい時だけなれなれしい人
遠くから大きく手を振り、満面の笑みをたたえてあなたの名前を呼びながら走り寄る相手。あなたのとまどいなど我関せずで、マシンガンのようにしゃべりまくり、他のターゲットを発見するとあいさつもそこそこに走り去っていく。
相手は一度言葉を交わしたらもう友達、2度目に会った時には、たいていの場合「ちゃん」づけで呼んできます。そして、そばまで来るとまず手を握ったり、肩を叩いたりとスキンシップのオンパレード。あなたが迷惑そうな顔をしても一向に気づく素振りもなく、大声で話しかけてきます。
話題といってもそれほど親しい間柄ではないため、もっぱら自慢話や身の回りで起こったことなど、自分に関することばかり。あなたは「なぜ自分のことばかり話すのだろう? 」と思いつつも、どう相づちを打てばいいのかわからず、さりとて話を終わらせることもできず、ただ笑顔で相乎の話を聞くことしかできません。
それでも、いつもこの調子でいてくれるなら、あなたとしても徐々に心を開いていけばいいわけですが、そう一筋縄にはいきません。相手がイラついていたり、都合の悪い時にあなたが声をかけても「あんた誰? 」というような冷たい視線を返すだけ。あっけにとられるあなたを残して足早に立ち去ります。もちろん後日、このことを相手に伝えても「そうだっけ? 忘れちゃった」でおしまい。なんとも自分勝手な人物なのです。
何気ないひと言を根に持って、とことん仕返しする執惷深い人
「すいません。人と待ち合わせしてるんです」
このどこでも交わされるありふれた会話が、この人を豹変させてしまうのです。ある金曜日の夕方、猛ダッシュで仕事を終わらせて会社を出ようとした時、ふと背後からかけられた「私、まだ仕事終わらないの。手伝ってくれない? 」という声。
しかし待ち合わせの時間は迫っているし、もうかばんまで持っているのに、なぜ今さら?これまでにもたびたび、土壇場になって残業を頼まれることがあり、新入社員の頃は約束を断ってまで残業に付き合っていたものの、バカバカしくなってきたあなたは、ついにこの言葉を口に。
翌日、帰り際の先輩の視線が気になっていたあなたは、出社早々「仕事は大丈夫でしたか?」と聞くと、それには答えず「仕事に私用をはさまれたら困るのよ」と嫌味を一発。
さらに数週間後、あなたが2、3日病気で仕事を休んで会社に行ってみると、机の上にはファックスと書類の山。中に「大至急連絡を」というメモを見つけ、慌てて「先輩、これ対応していただけたのでしょうか?」と聞くと、「私もいろいろ忙しくて、今初めて知ったわ」と言ってのける。以来、事あるごとに「仕事よりもプライベートが大切な人だからね」、「自分の仕事に責任を持たない人がいると、上の人間が困るのよね」などと、ネチネチ嫌味を言われ続けることになるのです。
自分のだらしなさを棚に上げ、注意すると逆ギレする人
もし相手と席が隣り合っている場合、あなたの苦労はまず自分の領域をしっかりと確保するところから始まります。
いつ倒れてくるかわからない書類の山に、「机の上を片づけたら?」と言っても、「今忙しいから」「ヒマになったら」と我関せず。相手が席を外している時にはからずも山が崩れてしまい、あなたが書類の束を拾っていると、「あ、何やってんだよ」と、謝罪するどころか、露骨に嫌な顔をして「ちゃんと直してね」などと開き直り、あなたを閉口させます。
まあ、これはほんのさわり。人のものと自分のものの区別がなく、あなたの大切なものでも、すぐに「貸して」と持っていってしまいます。しかも返却を迫ると「あ、忘れてた」とうっかりを強調。
数日後にさらに迫ると「あれ? 返さなかったっけ」と、催促されたことに逆ギレされる始末。しかし、最も腹立たしいのが食事時。相手は必ず食べ終わってから「あ、財布忘れた」と言って、あなたの財布を見つめ、「貸して」のひと言もなく、さっさと店を出てしまうのです。
そして、あなたはまた集金の煩わしさを思い浮かべながら、ふたり分の支払いをすませることに。もちろん約束事も、破るためにあると思っているのか、当たり前のように待ち合わせ時間にも遅れてきて、謝るどころか「だいたいこんな時間に設定するほうがおかしい」と文句を言う始末。もうお手上げ状態です。
やることなすことすべてに因縁をつけてくる人
恐らく「上司にしたくない人」の堂々1 位に輝くであろうタイプがこれ。特に、異動で移ってきた新上司に多いと言えます。
相手は、あなたのやることすべてに因縁をつけてはケンカを売ってきます。例えばあなたが書いた見積書を見て、「この数字はどうやって出したんだ?」と聞いてきます。あなたが「先方の要望と、うちにある在庫を照らし合わせて出したものですが」と答えると、「どうして私にひと言聞かないんだ。そんなことだからいつまでたっても売り上げが伸びないんだ」とあきれ顔。
納得のいかないあなたは「しかし、前の部長からはこのように教わりました」と反論すると、途端に顔を真っ赤にして「お前は私の言っていることが間違っていると言うのか! 」とつかみかからんばかりに怒り出します。
とりあえずその場を収めるために「すみませんでした」と謝っても、相手は納得しません。してやったりという表情を浮かべ、「何かどう悪かったのか、きちんと筋道を立てて話してくれ」と説明を求めてきます。
これではただの謝り損。たいていの場合、あなたの意見に因縁をつけるだけで相手に妙案があるわけではなく、そこがまた憎々しいところです。結局、あなたは相手が満足するような状況になるまで、無意味な説得をし続けなくてはならなくなります。
常識や会社の方針など、ルールだけに頼る人
一般的に正しいといわれていること、会社の方針を基準とし、平均を何よりも愛する上司は、常識から外れたことを受け入れる度量を持ち合わせていません。
例えばあなたがマーケティングから何から、時間をかけてじっくりとつめてきた企画も、内容のよしあしにかかわらず「前例がない」というだけで腰が引けてしまいます。成功問違いなしという証拠を突き付けてもなかなかOKを出さず、「何かあった時には白分か全責任を取ります」というあなたの言葉で、「そんなに言うなら勝手にしろ」と渋々と承諾をする始末。挑戦や改革、進歩、躍進とは、おおよそ縁のない「事なかれ主義」なのです。
どんなにすばらしいあなたの案でも、前例がないというだけでNGを出すにもかかわらず、会社の方針となると話は別。リストラを推し進める上層部からは、数字合わせだけの人員削減や経費削減というお達しが……。経費削減のためには、部下たちに自腹も辞さないほどの目標達成を平気で要求してきます。
さらに、これ以上人が減っては職場が回らないのは明白なのに、「これは会社の決定だ」のひと言で取り付く島もありません。それもこれもすべて「会社の方針」、「上からのお達し」という理由なのです。そのあまりの責任感のなさ、上に立つ者としての気概のなさに納得のいかないあなたは、思わず「お前は会社の伝書鳩か」と言いたくなるのではないでしょうか。
異性の前で態度が180度変わる、ブリッコな人
だるそうに腕をイスの背もたれに回し、ちょっと浅めに座りつつ脚を組んで、タバコの煙を鼻から吐き出している相手。
しかし、常に五感を研ぎ澄ませているだけあって、男性の声や匂いなど、ちょっとした気配を察知するや否や、マッハ の勢いでタバコを消し、目を潤ませ、猫なで声を出しながらターゲットに擦り寄っていきます。タイプの男性であればさらに露骨に。あなたがこの手の女性を嫌うということは、あなたも女性、もしくは相手の眼中に入らない男性というところでしょう。
あなたがカチンとくる理由のひとつは、その態度の豹変ぶり。それまで大きな態度で気に入らない人のことを口汚くののしっていたのに、男性の接近を察知すると「そんなこと言ったらかわいそう」などと、いまどきブリッコ化します。そして、その発言をすべてあなたになすりつけ、自分の立場を優位なものにしようとするのです。
自分をよく見せるためなら、どんなに苦楽を共にしてきた人間をも利用し、自分のイメージアップに役立てようという計算高さが見えたら、相手を快く思えるわけがありません。また、どんな男でもしっぽを振るような素振りを見せている相手。それなのに男性のあなたに対しては何のリアクションも起こさないのを見て、「こんな女!」と思いつつ、「なぜオレだけが」と、やり場のない怒りと軽い劣等感を感じることになるのです。