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年とともに低下する筋力を年齢に応じてトレーニングする方法

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  • 1.加齢と筋肉や骨の機能低下
  • 2.欠かせない筋力強化
  • 3.ターニングポイントの35歳
  • 4.50歳からのトレーニング
年とともに低下する筋力を年齢に応じてトレーニングする方法

高齢者とウェイトトレーニング
ライフスタイルの改善や医療技術の進歩によって本格的な高齢化社会を迎え、筋カトレーニングなど身体に負荷をかけ、それを克服する広い意味でのレジスタンストレーニング(抵抗運動)の重要性が再認識されています。筋力が弱まり、運動能力が低下すると、自力で立ち上がったり、身の回りのことを自分で行うことができなくなってしまうからです。

歳をとっても筋肉や骨の機能を保ち、また改善するためには、身体にある程度の負荷をかけ、それを自力で克服する運動が欠かせません。


1.加齢と筋肉や骨の機能低下
歳をとると筋力が低下します。それは、加齢にともなって筋肉そのものが萎縮するためです。
萎縮の程度は筋肉によって異なります。萎縮の著しい筋肉は大腿前面(膝の伸筋)と腹筋、背筋など体幹の中心部にある筋群です。

特に大腿前面の力は、30歳の頃の力を100とすると、70歳で50、80歳で40程度にまで低下するといわれています。大腿前面の筋肉(大腿四頭筋)は身体を支えるとともに膝をしっかり伸ばす働きをする筋肉ですが、この膝伸筋の機能が低下すると、自力で立てなくなったり、転倒して致命的な傷。障害を受けたりする危険性があります。

また、体幹の筋群は姿勢を維持するのに重要です。
骨も加齢とともに萎縮します。骨密度は70歳で30歳の頃の約60%に低下するといわれています。特に女性の場合は、開経後、性ホルモンの分泌低下によって急激に骨量が低下することが多くの研究によって明らかにされています。骨萎縮が進行し、骨の中がスカスカになる骨粗しょう症を招き、骨折の危険性が急激に増大します。
こうした運動機能の低下をくい止め、かつ改善するには、ウェイトトレーニングが効果的です。



2.欠かせない筋力強化

ご承知のとおり、運動は有酸素系運動(エアロビックエクササイズ)と無酸素系運動(アネロビックエクササイズ)に大別できます。エアロビック運動は比較的ゆるやかなペースで酸素を多量に消費しながら行う運動で、ジョギングや水泳などに代表されます。アネロビック運動は比較的大きな力やパワーを発揮するもので、筋カトレーニングは、どちらかといえばアネロビック運動に属します。

エアロビック運動は、80年代頃までは健康のための運動の代名詞でした。確かに、呼吸・循環系を活性化し、心臓や血管を若く保つためには大変効果的で、脳疾患、心疾患を予防するためにも重要な運動です。
しかし最近、①筋・骨格系に対してはあまり大きな効果がないこと、②エアロビック運動をやり過ぎると身体に有害な「活性酸素種」が多量に生成され、かえって老化を促進したり、さまざまな疾病の原因になるのではないかといった懸念が指摘されています。

逆に、筋カトレーニングは、これまで一部のマニアやスポーツ選手のためのもので、健康とはあまり関係ないものとみなされてきました。
しかし、呼吸・循環系への効果はエアロビクスに及ばないものの、
①筋機能の維持・改善
②骨量の維持
③内分泌機能の活性化と恒常性の増進
④肥満、糖尿病、大腸ガンなどの成人病の予防
などに効果があることが最近わかってきました。

これまで、高齢者の筋カトレーニングは、体眠している筋線維を目醒めさせ、現状を維持することはできても、筋力を増大することはないといわれていたのですが、高齢になっても適切なトレーニングを行えば、筋を太く、強くすることは可能で、60歳の女性でも4ヵ月のトレーニングによって約30%の筋肥大が起こった例など筋カトレーニングの有用性を示す実証例が数多く報告されています。

まず基礎体力を高める
大切なことは、トレーニングの原理・原則に則り、バランス良くトレーニングすることです。健康の維持・増進ということならばエアロビックとアネロビックの両運動を、やりすぎないように注意して適度に行うことが大切です。
よく運動不足というと、すぐスポーツを行おうとする人がいますが、 スポーツ種目の中には、弱った筋肉や骨、関節、靭帯、腱などには時として過度の荷重がかかる場合があるので、経験のないスポーツをいきなり始めるのは避けた方がよいでしょう。
まず、ウェイトトレーニングによって基礎的な体力を高めることの方が大切です。



3.ターニングポイントの35歳

トレーニングの方法を筋力や体力に合わせて区分したり整理するとき、最も理にかなっていないのが年齢による線引きです。年齢と体カレベルは一致しませんので、年齢でトレーニングの方法やプログラムを決めることには無理があります。

しかし、すべての人が自分の筋力や体力のレベルを測り得ないのが現実ですので、多くの人にトレーニング方法を一般論として示す尺度として「年齢」あるいは「年代」を使うのは、最大公約数的レベルを示す方法として理解しやすい手段であることも確かです。

老化のテンポは十人十色、千差万別です。20代や30代でも運動能力に低下が認められる者もいますし、60代、70代でも生理的には若い人もいます。しかし、体組織の衰えは35歳前後から顕著となり、どうあがいても降り坂の段階に入ることはハッキソしています。

20代までの身体は各臓器や筋肉が協調していて体力の低下も自分ではわかりにくいのですが、これが35歳~40歳位になると、自分で自覚できるほど衰えが顕在化してきます。

その過程で一番最初に影響を受けるのが運動系です。疲れやすい、気力がないなどが体力減退の前駆症状として現われ、運動不足も手伝って筋量が減少し、筋力が低下します。身体の可動部を大きく動かすことが難しくなり、身振りも小さく少なくなってきます。

60代、70代に入ると歩行が小股になり、骨はもろくなり、運動系の需要の低下で背丈も縮まり、臓器も萎縮の傾向をたどることになります。
こうした一連の衰えが30代頃から肩こり、眼の疲れ腰痛、冷えといった症状として現われ、40代以上になると狭心症、動脈硬化、高・低血圧、弱視、内障眼、難聴、肺委縮症、肺気腫、肝硬変、肝委縮、糖尿病、肥満症、脱肛、前立腺肥大、精力減退、内臓下垂、歩行困難…等々を引き起こしていくのです。

そして、その大半が循環系がもたらす組織の老化現象であるといわれています。この循環系の乱れが呼吸器系、消化器系にも影響を及ぼし、体温保持などの生命維持に直接関係するものをコントロールしている自律神経系すべての機能の低下を招き、運動能力の低下を生起させているのです。


屈、旋、伸縮など6動作
これらの諸症状による身体各動作の可動様式に及ぼす影響を、次のようにとらえる場合があります。
①前後屈動作=神経系
②左右屈動作=消化系
③左右回旋動作=泌尿系
④伸縮動作=呼吸系
⑤内外側回旋動作=生殖系
⑥上下・左右・内外に手足を開閉する動作=循環系

これらの動作が無理なくできれば問題ありません。しかし、できない場合はその動作ができるようにトレーニングしていく必要があります。すべての動作が均整にできれば、何kgのバーベルが挙上できるかが問題なのではなく、年齢に相応した身体機能を持っていると考えてよいでしょう。


35~50代のトレーニング
では、年齢に相応したトレーニングを考えてみましょう。
まずウェイトトレーニングの前にランニングマシンなどで10~20分ほどウォームアップして下さい。そして身体が温かいうちに前後屈、左右屈、左右回旋動作を含んだストレッチングをします。このストレッチは前述した6動作のうち自分がどの動作がやりにくいかをチェックする役割もあります。

・前屈がしにくい人は足底からふくらはぎハムストリングス、下背部から上背部にいたる背面全体をストレッチングし、その後、腹筋のトレーニングから身体前面の筋肉を刺激するようにします。
・後屈しにくい人は大腿四頭筋から腹筋等、前面の筋肉をストレッチした後、背筋のトレーニングを行って下さい。
・左右どちらかに屈しにくい、あるいは回旋しにくい側がある場合は、左右均整になるようストレッチングを十分に行った後、左右の重量バランス差がわかりやすいダンベルを用いたトレーニングを多く取り入れるようにします。

これらトレーニングは、35歳頃から初めてウェイトトレーニングを行う人で1ヵ月ほど、40代で3ヵ月、50歳までの人は6ヵ月ほど、各トレーニング時に行って下さい。
これらのトレーニングで前後左右、回旋の動作の均整を図ります。



4.50歳からのトレーニング

前記したウォームアップとストレッチングの後、まず最初にマシンやバーベルのシャフトだけを用いて回旋動作のロータリートルソやツイスティングで身体を動かし、マシンもシャフトもがなければベンチ等に座り胸部に両手を交差させて、ゆっくりと可動範囲いっぱいまで回旋動作を繰り返します。
次に腹筋と背筋運動、その後、自体重によるヒンズースクワットか軽量のダンベルあるいはバーベルを用いてスクワットを行います。


事故防止と安全性の確保
高齢者の場合は、まず事故防止と安全性の確保につとめて下さい。絶対に避けなければならないのがトレーニング中の傷。障害です。トレーニング中に事故を起こしたりすると、それがもとで寝込んだりしてしまい、元も子もありません。そのため、まずストレッチなどの準備運動を怠らないようにして下さい。また、「トレーニングのやり放し」は筋疲労を蓄積し、関節可動域を狭めますので、終了時にも同様にストレッチングなどでクールダウンする必要があります。

収縮中の筋を伸長すると筋に微小な損傷が生じ、強い筋肉痛が起こります。収縮中の筋伸長とは、動きに例えると山下り(山登りではない)、坂を下って歩いているような筋肉の動きです。ジャンプの着地、スキーの滑走、バーベルを下ろす動作などもそれに該当します。このような動作をしている時には特に注意して下さい。微小な損傷は筋を強くするための刺激になりますが、中・高齢者の場合は、その強度や頻度に留意し、疲労を残さないようにする必要があります。

また、全身をまんべんなくトレーニングすることが大切です。固定式自転車などは呼吸・循環系には良い運動ですが、使う筋肉が限られています。ウェイトトレーニングで全身の筋肉を動かして下さい。

そして骨に刺激を与えることが一つのポイントになります。水泳などは全身の筋肉を使う点では非常に良い運動ですが、浮力によって骨に荷重がかからないという特性(場合によっては大変良い利点)があります。
そこで、重力のかかる陸上での運動を併用することが、骨にとっては重要です。

筋を太く、強くするためには、一般的には最大筋力の70~80%程度の負荷でトレーニングする必要があります。しかし、高齢者がこのような負荷を用いるとストレスが強すぎ血圧が急上昇したりします。

高齢者の場合は負荷の大きさにはこだわらず、負荷は小さくても動作を工大し筋肉に十分な刺激を与えることが大切です。例えばゆっくりと負荷を下ろし(4~5秒)たり、軽い負荷をややインパクトをつけて素速く挙げる(1~2秒)ような工夫です。また、動作中なるべく筋の緊張を解かないようにすると効果的です。



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