トレーニングをするなら5つの原則を意識して効率を上げよう
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全面性の原則
すべてのスポーツに共通して必要とされる要素を全体的にトレーニングするということです。スポーツには、それぞれの種目に特異的な要素がありますが、それだけをトレーニングしても、それを支える基礎(土台)がなければ全体的なアップを図ることはできません。心・技・体とよくいわれますが、心理的にも技術的にも、そして体力的にもバランスよく鍛えるということもこの全面性の原則に当てはまります。
意識性の原則
簡潔に述べるならば「自らの意志で考えて行う」ということになるでしょう。指導者にやらされるのではなく、自らの意志でやるほうが効果絶大です。トレーニングの目的、方法、トレーニングを進めていく上での注意点など、常にこのトレーニングは何のために行っているのか意識し、考えて行うこと、これが意識性の原則です。
漸進性の原則
トレーニングの強度や技術レベルを徐々に高度な方向に進めていくことです。トレーニングセッションが進むにつれて、ある課題をクリアーすればそれをさらに高めていくことが大切です。この漸進性の原則をたとえるとき「クロトナのミロ」の話がよく使われます。これは古代ギリシアの町クロトナに住む青年ミロが、子牛を毎日持ち上げるトレーニングをしているうちに、知らぬ間に成牛を持ち上げられるようになったという話ですが、毎日少しずつ大きくなる子牛を持ち上げること、
これは正に漸進性の原則にのっとったトレーニングです。この原則は、筋カトレーニングだけでなく、技術トレーニングにも当てはまります。
反復性の原則
トレーニングは何度も繰り返し行うことが重要です。反復することによって、 クロトナのミロ脳と筋に対するプログラムが構築されますし、また漸進性の原則と合わせて行えば確実に体力も増大します。ただし、同じ反復するにしても効果的に技術・体力を伸ばすことができる場合と、そうでないケースがあります。それはやりすぎによるオーバートレーニングと呼ばれるもので、この場合には休養とのバランスをうまく取らなければなりません。
個別性の原則
体カレベル、技術レベル、そのポジション、性別、年齢などトレーニングに影響する要因に合わせて、個々人にあったトレーニングを行わなければならないという原則です。良き指導者とは各選手の能力と不足している要素を見抜き、そこをうまく高めていくように個々別々のトレーニングを組める人のことをいうのでしょう。