WCAGの3つある優先度について分かりやすく解説
1.Web Content Accessibility Guidelines(略称:WCAG)とは、W3Cが提唱するウェブコンテンツ
・アクセシビリティ・ガイドライン。W3Cだけではなく、ISO/IECでも「ISO/IEC 40500:2012」として標準化されている。
おもに、ウェブコンテンツを制作する際の、アクセシビリティを向上させるためのガイドライン。HTMLによるマークアップの方法や画像の作成などにおける指標となっている。
原則は、利用者の視点からまとめられた「知覚可能」「操作可能」「理解可能」の3原則と、技術の過去と未来で互換性を確保することを謳う「頑健性」の4つの視点でまとめられた。知覚-操作-理解というアプローチは、人が機械とのやりとり、つまりインタラクションを行う際の人間の情報処理過程そのものをモデル化したものであり、人間と機械のインタラクション研究分野で最も基本的な考え方として採用されているものである。
つまり、人の特性、ニーズという面からみた機能に対する要求事項がまとめられているのである。
2.の定義が定められていたが、WCAG 2.0 では同じ要求事項でも、より進んだ対応をする場合には、別の番号で達成基準を設けている。たとえば、文字を読みやすくするために文字色と背景色のコントラスト比を4.5:1以上にするという基準は、レベルAAの1.4.3
「最低限のコントラスト」に、さらに厳しい7:1以上を求めるものはレベルAAAの 1.4.6 「より十分なコントラスト」というふうになっている。
このような構成をとることによって、レベルAから、AA、AAAと進むにつれて、より広い範囲の利用者を対象にできる仕掛けになっているのだ。
基本テーマ利用環境を選ばず適切で優しい表現のコンテンツ。
分かりやすくページの移動がしやすいコンテンツ。
14の指針音声や画像には、同じ意味を示すテキストによる代替手段を用意する。
色のみに依存する方法で情報を表現しない。
マークアップとスタイルシートを適切に使用する。
※文書構造と表現要素の分離(構造はHTMLで/表現はCSSで)
使用するHTML文書型(DOCTYPE宣言)と自然言語(lang属性)を明示する。
テーブルの記述は適切な表示と表現が損なわれないように配慮する。
最新技術を利用できない場合に適切な代替手段を用意する。
動的に変化する要素や点滅・明滅する要素を利用者が自主的に制御できる。
埋め込みオブジェクト(スクリプトやアプレット)はアクセシビリティに十分配慮したユーザー・インターフェイスを提供する。
特定の機種や機器に依存しないインターフェイス・デザインを心掛ける。
※マウスを使用しないで(キーボードや音声でも)利用ができる。
利用者を補助する技術や旧バージョンのブラウザでも適切に動作するよう配慮する。
W3Cの技術仕様とガイドラインに基づいて作成する
ページ内の文章は順序や位置関係を明確にするための情報を用意する。
分かりやすいナビゲーション機能を用意する。
ページ内の文章は簡潔な表現を心掛ける。
また、WCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ)1.0では、配慮すべきガイドラインを65項目設定し、それを「優先度」で3つ
のレベルに区分けをしており、ホームページを製作する際に、それぞれ3つのレベルのいずれかに準拠できるようになっています。
優先度1(A:シングルエー)
優先度2(AA:ダブルエー)
優先度3(AAA:トリプルエー)
「優先度」が規定する製作基準の概要 優先度(A~AAA) 基準の概要
優先度1(A) このチェックポイントを満たしていない情報(ウェブ・ページ)は、ユーザー(利用者によってはアクセス(閲覧・利用)が不可能である。
※クリアすべき基準と認知されています。
優先度2(AA) このチェックポイントを満たしていない情報(ウェブ・ページ)は、ユーザー(利用者)によってはアクセス(閲覧・利用)が困難である。
※なるべくクリアして欲しい目標値として認識されています。
優先度3(AAA) このチェックポイントを満たしていない情報(ウェブ・ページ)は、ユーザー(利用者)によってはアクセス(閲覧・利用)が多少困難になる場合がある。
※可能であればチャレンジして欲しい理想値として考えられています。
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