ミスや失敗のシチュエーションに対する言い訳や謝り方
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書類を紛失した→謝ると同時に、復旧に向けて動いている点をアピール
デジタル時代になったとはいえ、まだまだ紙の書類や資料は多いです。唯一無二ということは少ないでしょうが、それでも紛失すれば叱責を受けるのは仕方のないところです。
書類を紛失しかけた経験がある人はサラリーマンの30%というデータがあります。その原因は家に持ち帰って無くしたり、電車などに置き忘れたケースがほとんどです。
こういう場合、発覚して叱責されるまでの間にできるだけのことをしなくてはいけません。
捜すことも大切ですが、それより現状復帰を目指しましょう。
コピーが残っていたから大丈夫、とはいきません。正編のほうが大切に決まっているのです。
もし、 コピーがあるのなら、手間でも書き写す形で、提出したい。
デジタル化してあったり、作成の元となった資料があるのならば、これも同じことです。なるべく手早くやっておきたいところです。
それが無理であったとしても、形だけはつけておきましょう。作り直そうとしている状況には持ち込んでおくのです。
その上で、言い訳となるわけだ。結局のところ、元に戻すことができれば、業務は多少の遅滞ですむはずです。
だから、業務上は何とかなります、しかし、それで良しということではありません、と反省を見せるのです。
相手にしてみると、無くしたことも問題なのですが、仕事に対してどう思っているのか、どう取り組んでいるのか、そして今回の事態をどう捉えているかが気になるのです。
そこをこちらから示すことにより、相手も、まあ、分かってはいるのだな、と一定の理解を示してくれるかもしれません。
ダブルブッキング→ヨイショしながら片方をキャンセルする
人は一人集まると派閥ができるといいますが、会社組織はそれが顕著です。ライバル関係にある役職同上は敵対しやすいし、そういう争いに部下は巻き込まれやすいです。
だからといって、派閥に組み込まれると後々やっかいなので、なるべく全方位外交でいきたいと思うものです。
ところが、それをやっていると、うっかりダブルブッキングしてしまうことがあります。しかも、それが対立している上司だったりすると深刻な問題にまで発展しかねません。
この場合、片方を優先するという手もありますが、できれば両方キャンセルしたほうがいいでしょう。
難しければ、ライバル心の強い相手をキャンセルするといいでしょう。その人に対して言うわけだ。
「何かあると嫌」「つい」という二つのフレーズが意味をもってきます。つまり、約束を破ると後々何かと面倒な相手である、と思わせる。
自分との約束を忘れていたのか、と言われたら他は全部断ろうと思っていましたと応じ、しかし、今回は鬱陶しい相手なので、申し訳ありませんと持っていく。対応してくれるのは、あなたしかいませんので、という持ち上げが入っています。
どちらを大切に思っているか言うまでもありませんよね、と思わせるのです。
遅刻した→言い訳をしないという「言い訳」がもっとも効果的
遅刻はとても印象が悪く、仮にどんな理由があっても好転させるのは難しいものです。寝坊は最低として、出がけに子供が熱を出したとか、妻が病気になったなどでも「それじゃあしょうがない」とはなかなか言ってもらえないでしょう。
電車の遅れなどで、証明書を発行してもらうのもいいですが、日本人は遅刻を嫌うため「大切な時にはいつもより早く出るといった気構えが欲しい」という、無茶ぶりも出てくるはずです。
矛盾しているようですが、言い訳をしない、という言い訳が一番いいのです。
「どうして遅れたのだ」と聞かれると、つい「これこれありまして」と言いたくなるし、言わないとまずいのではないかと思いがちだが、言わないほうがいい。
どんな理由があったにせよ、遅れたという事実のほうが重いわけで、実際には遅れたことをどう受け止めているのか、今後にどう生かすのかなどを見られるからです。
だからこそ、病気や事故という避けがたい理由であったとしても、それは通用しない、だから謝罪し、反省し、次に活かすという態度を見せたほうがいい。
しかも、相手としては「よほどのことがあったのかもしれない」と、少しは思ってくれるはず。できれば、他人の口から「よほどのこと」(嘘でもいい)が伝わればベストです。自分の口から言っても信用されませんが、第三者からだと通用するのが世の中なのです。
ほめたつもりで間違えた言葉を使った→間違えました、そして重みを知りました、でOK
先輩からすすめられた本の感想で「結構面白かったです」と言ったことがあります。結構の語義がどうあろうとも、現代日本では「さほどではないが」という意味をもっている。「結構うまかったよ」というのを考えれば分かるだろう。
こういう場合、本人は褒めているつもりなのだから、あまり怒るのは大人げないですが、注意しないと繰り返すことになるから、指摘はしなくてはいけない。
つまり、相手は不愉快ですが、本意は分かっているので、間違って使うなと言いたいわけです。
ならば、誤りに気づき、あるいは第三者に教えられた場合は、謝罪すると同時に、言葉そのものに、その使い方の誤りを理解したことを伝えなくてはいけなくなります。
この段階においては「こういう意味で使ったんですが」は不要で、というより、言うと蒸し返しになるのでやめること。
言葉を間違うと、場合によっては大変なことになる、それを肝に銘じました。これこそ言うべきことなのです。
いかにどんな思いで使っていても間違った言葉は時に人を傷つけ、自分の信頼を失うことにもなりかねません。
単に間違ってすみませんでした、では何の意味もない。とはいえ「無知」を強調すればバカにされるだけのことです。
今回は間違えた、その重みを知った、これで十分なのです。
(他人が)楽しみにしていたものがネタバレ→失敗そのものがなかったように取り繕うフレーズ
映画や小説など、ラストのどんでん返しや大仕掛けが面白いものはたくさんある。当然、そこを知ってしまうと楽しみは半減するわけで、ネタばらしはとにかく嫌がられる。
わざとではなくても、 つい「意外な犯人っていうか、まさか冒頭で出てくるとはね」なんて言ってしまった経験、あるだろう。
未読・未見の人にしてみれば「なんだこいつ、人の楽しみを奪うのが趣味なのか」と怒ること請け合いだ。しまった、と気づいてももう遅い。1度出たものを口の中に戻すわけにはいかないとなれば、単に「ごめんなさい」には何の意味もないだろう。そこで、 一種のメタ化を行う。
つまり、ラストの大展開を楽しむように思えて、実は、そこを知った上で読み直すことで、作品の本当の価値が見えるようになっていて、それを楽しむのが本当の楽しみ方なのだと強弁するのである。
てっきり、あなたはそのレベルの人だと思っていたから言ってしまった、九割の人は気づかないんだけど、と。失敗の取り繕い方はいろいろあるわけだが、元に戻せないものに関しては、その楽しみ方自体を強引に変えてしまうことにより、失敗そのものが無かったかのように装うのが一番「そんな楽しみいらない」と言われても、いやいや、本当の楽しみ方ができる人でしょう」と厚顔無恥も時には必要になるのである。
誘っておいて自分が先に辞める→相手を思いやっての行動だったと主張する
スポーツでも趣味でも、何らかの集まりに入る場合、同じく興味を持っている人がいれば誘うこともあるだろう。しかし、人ってみたら、自分が思っていたものと違うと分かることも多々ある。
誘った相手は、それなりに満足しているな、と見た場合は、自分だけ抜けてしまうことになるのが、誘われたほうとしては、なんだよ、人を誘っておいて、自分は尻に帆かけて逃げ出すのか、となる。
難詰された場合、「自分には合わなかった」「あなたは楽しそうだから」は言わないほうがいいだろう。
できるだけ、別の都合で続けられなくなったにしたい。体調や身内の用事などがいい。
仕事については、前から分かっていたのではと思われる。また、主婦の場合ならば、子供をダシにする手もある。
いずれにしても、「どうして自分だけ。誘っておきながら…」は出てくるだろう。その時に言うのだ。
自分が辞めるからといって、あなたまで巻き込むのはあまりにも勝手すぎると判断したけど、考えてみたら、言うべきことだった、申し訳ない。
あくまでも、相手を思いやっての行動であったが、結果として傷つけてしまったのは申し訳ない、になる。
自分勝手は認めつつも、相手との関係悪化、周囲からの悪評を最大限におさえるという言い訳だ
欠点を人前で指摘してしまった→開き直って相手を持ち上げる
誰にも長所と短所がある。その短所を人前で指摘されることは嫌なものだ。だいたいにおいて、人間は自分の欠点には気づいているわけで、だからこそ、他人に指摘などされたくないのである。
それをやってしまったら、かなり気まずいことになるのは当然だろう。悪意敵意があるのではと勘ぐられてもやむを得ない。
その場合、指摘した欠点について「やっぱり良くないと思った」「早く直さないとあなたがハジをかくから」などはダメな言い訳になる。「そんなことは分かってる」と、より恨まれるのがオチだ。
だから、ここは嫉妬心なんだ、とする。あなたに私は嫉妬していて、あなたにだって欠点あるじゃないか、と言いたくなってしまった。
小さい人間で恥ずかしい限りなのだが、そういう嫉妬を起こさせるあなたにも責任はあるんじゃないか。
一種の開き直りではあるものの、相手を褒め殺しに近い形で持ち上げているわけだから、言われたほうは複雑な感情になるだろう。
その上で「完壁な人間はいないというけど、あなたは一点を除けばそれに近い。だから、唯一の部分が目立ってしまうのかもしれない」と追い打ちをかけておこう。
うまくすれば、相手はそこを直してくれるかもしれない。なに、直さなくたって、あなたに対する印象は、建前より上がるのだからかまうことはない。
ミスを隠さず正確に報告 ミスが発生したことがわかったら、その状況を正確に報告すること。報告が早ければ早いほど対応策はいろいろ考えられる。
原因をはっきりさせて対応策を 状況をはっきりさせる。現在進行中のものであれば、ストップさせて直すこともできる。
ミス時の報告の手順
ミスが判明した時点で、業務の進行状態の確認をする。現在も業務がそのまま進行中であれば、ストップをかける。その上で、再度進行させるために必要な作業内容をリストアップし、それに要する時間や費用・人員等の算出の手配をする。同時に原因究明の手配も行う。
上司にミスの発生と進行状況、緊急処置について報告する。ミスの原因、対応策の規模や費用がわかりしだい、逐次上司に報告し、具体的な対策について提案・協議する。上司の指示に従って、対応に全力を尽くす。なぜミスをしたのか、作業の全般にわたって見直し、計画の進め方、作業システムの分析・再検討を行う。この経験を生かし、同じミスを繰り返さないようにする。
関連部署に経過・結果報告を行い、今後の対応について確認する。
ミスが生じやすい仕事のしかた
わかったつもり 仕事の目的、仕事の流れ、手順などをしっかり理解せず、わかったつもりで仕事にあたる。指示されたことだけをする その指示が何を意味し、どういうように作用するのか考えずに、したいことだけをする。
他人まかせ だれかがやってくれるだろう、何かあれば手伝ってくれるだろう、と人を頼りにする。確認を怠る 通常、いくつかの仕事を並行して進めている。忙しいときは、ひとつひとつの確認をおろそかにしがちになる。
わかりきったこと 最も目立つ大きいもの、あたりまえのことは、つい見逃してしまいがち。
慣れ 慣れが集中力をなくす。長期間ミスがない、ミスは生じないという安心感を持ってしまう。
あいまいな態度 しっかりと意志を伝えず、どちらともとれる態度をとったりことばを使う。
口での指示 文書化する習慣がない。文書化する手間を惜しむ。